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コンポーネントカタログ

時間分解多元分光装置

XFELと分子・クラスター・ナノ構造体(以下総称としてナノ構造体とよぶ)の相互作用、ナノプラズマ生成・緩和過程、損傷等の研究、ナノ構造体の光励起反応の時間分解計測を行うための基盤的な共用システムを提供する。


1. 手法・使用方法

本装置では、サイズや組成を調整したクラスターあるいは巨大分子などのナノ構造体をXFELの相互作用領域に導入し、単一のナノ構造体から生成される電子やイオンの運動量を計測する。運動量計測にはVelocity Map Imaging(VMI)と呼ばれる分光法を用いてショットバイショットで計測する。本装置の下流には、ナノ構造体によって散乱される散乱X線やナノ構造体から放出される輻射X線を検出する、X線CCD検出器を設置することも可能である。X線CCD検出器は、理研またはドイツのマックス・プランク研究所の用意するものを接続する。試料導入部には、 液体(液滴)ジェットやエアロゾルジェットを装着可能である。


2. 外観図・寸法等



3. 試料環境 (試料を導入する装置の場合)

(例: 試料の状態、 サイズ、 真空度、 等)
分子ビーム源真空槽
概要:ターボ真空ポンプによる、超高真空対応真空槽
ターボ分子ポンプ2台(排気速度500L/s)による真空排気
到達真空度:5e-6Pa以下
最高動作圧力:1e-3Pa
外部装置取付用フランジサイズ:ICF114×1(正面)、ICF203×1(側面)
分子ビーム源仕様
概要:コールドユニット(液体ヘリウム対応)使用により、
常温から極低温での使用可能なパルスバルブ分子ビーム源
対応パルスバルブ:ジェネラルバルブ99シリーズ
対応試料ガス:不活性ガス一般、酸素
試料ガス圧力:0~1MPa
使用可能温度:10~300K

4. 付属するステージ・計測器類のスペック

(例: 駆動軸名・分解能・ストローク 等)
X線ハッチの外からリモートコントロールにより装置全体の位置調節が可能である。
架台の仕様
外形寸法:800mm(W)×900mm(D)×980mm(H)、
天板寸法:700mm(W)×900mm(D)
駆動軸
X軸: 分解能 0.0001mm/pulse 、ストローク ±25mm
Y軸: 分解能 0.0001mm/pulse 、ストローク ±25mm
Z軸: 分解能 0.00008mm/pulse 、ストローク ±25mm
θ軸(水平面内): ストローク ±2°(中立位置にて)、最大回転角4°
φ軸(鉛直面名): ストローク ±2°(中立位置にて)、最大傾斜角4.5°

5. その他

ソフトウェアに関してはシェアウェアとして公表するが、copy rightを移譲するものではない。

本装置は文部科学省 「X線自由電子レーザー利用推進研究課題」「SACLA利用装置提案課題」によって、整備が進められています。