SACLA BL3 において、さまざまな偏光状態のXFEL光を利用するための、偏光制御素子として用いる。本装置によって、元々光源から得られる水平方向の直線偏光に加えて、右あるいは左回りの円偏光、垂直直線偏光、任意の楕円率の楕円偏光が実験ハッチ1〜4で得られる。また、左右円偏光のヘリシティを最高60 Hz で切り替えることが可能である。
本装置は、BL3の光学ハッチ内に整備され、ダイヤモンド単結晶の回折条件近傍で起こる動力学的効果を利用して、X線の偏光状態を制御する。この手法は直線偏光から円偏光への変換が非常に高い効率で行えることから、SPring-8をはじめとする第3世代放射光源における偏光制御の方法として確立されている。XFELの偏光を利用するすべての実験において、当該装置を利用可能である。