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フェムト秒同期レーザーシステム


フェムト秒同期レーザーシステムは、レーザーブース内に設置され、 実験ステーション2と3 (EH2,EH3)にビームが輸送されて実験に供されます (図1)。 本システムは、 チタンサファイヤ(Ti:sapphire)ベースのモード同期オシレータ、チャープパルス増幅器(CPA: chirped pulse amplifier)と光パラメトリック増幅器(OPA: optical parametric amplifier)から構成されます。CPAは、 波長800 nm, パルスエネルギー2.5 mJ、パルス幅30 fs (FWHM) のビームをユーザー実験に供給します (EH2とEH3において利用可能)。 OPAは、 赤外〜紫外領域において、パルス幅約100 fsのビームを生成します (表1, EH2において利用可能)。レーザーシステムの繰り返しレートは1 kHzですが、回転シャッターを用いてXFELの繰り返しレート (最大60 Hz) に分周することが可能です。XFELに対する同期レーザーの遅延時間は、電気的な遅延装置を用いて1 ps単位、光学遅延ステージを用いて1 fs単位での調整が可能です。



図1 レーザーブースと実験ステーションの配置図



表1 同期レーザーの出力